2013年 12月 25日
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金月銀陽 エディターズ・ノート(キャラクター編)
週間企画となりました、金月銀陽 エディターズ・ノート。
今日は予告通り、NPCまわりの設定や地名などの感想について。 ▼主要NPCの名前の由来について 今回はキングアーツと神揚、二つの国を巡るお話でしたが、多国籍感を出したかったので世界の七不思議から取りました。 しかも定番の古典古代版や現代版ではなくて、中途半端に中世の七不思議(ローマのコロッセウム、アレクサンドリアのカタコンベ、万里の長城、ストーンヘンジ、ピサの斜塔、南京の陶塔(大報恩寺瑠璃塔)、イスタンブルの聖ソフィア大聖堂)から取っています。 ちなみに次世代組のペトラやエルカズネは現代版・世界の七不思議から。 ・アヤソフィア・カセドリコス プロローグの主人公その1。 イスタンブルの聖ソフィア大聖堂(アヤソフィア)から。 名字のカセドリコスは、大聖堂のギリシャ語からなので、カセドリコス家はアレクではなくソフィアがメインになります。 ソフィアのキャライメージは、探検ドリランド(無印)のミコト姫。イメージCVもそのままで、宮本佳那子さん。最近はプリキュアでキュアソードもやってらっしゃるかたですね。 とにかく必死に走り抜いてるイメージの女の子です。 二周目では味方もいなくて結構必死な感じでしたが、三周目ではソフィア隊の女の子比率がやたら多かったのでものすごく華やかな事に。 エピローグ後はタロさんと結婚することになりますが、イズミル統治の都合上、夫婦別姓を名乗っているようです。 ・万里・ナガシロ プロローグの主人公その2。 名前の由来はそのままで、万里の長城から。 八達嶺など付随する名前も万里の長城からちょこちょこ取っています。 ソフィアがキングアーツ側の主人公だとすれば、万里は神揚側の主人公。努力家で真面目ではありますが、実のところそれほど優秀というわけではありません。 そんな彼女がどうして重要地点である八達嶺の指揮を任されたのかは、最終話で語られる事になります。 性格はソフィアの対という事で、基本的には大人しい深窓の令嬢タイプ。ただスイッチが入ると恐いのは、プロローグでのアレク惨殺事件でも明らかになっています。アレクは間違いなく尻に敷かれる。 本編中で気が付いたらアレクと仲良くなっていましたが、NPCのみのシーンを書くのがめんどくさかっただけで、結構やることはやってます。 ・沙灯・ヒサ ・瑠璃・ヒサ 本作の三人目の主人公。 名前の由来は、ピサの斜塔と南京の陶塔(大報恩寺瑠璃塔)から。 塔繋がりで姉妹の名前になりました。 また、これらの建造物の中で瑠璃塔だけは存在していないという辺りも、それっぽい雰囲気が出せたかなーと気に入ってます。 ……結局、後半で出る出る詐欺になりましたが。 ・アレクサンド・カセドリコス 名前の由来は、アレクサンドリアのカタコンベから。 序盤は敵か味方か分からないポジションに置いておいたら、本当に怪しいお兄さん扱いされてて愉快なお兄さんでした。 改めてネタばらしをしておくと、アレク・ロッセ・環・ヴァルの四人は、プロローグの時点で瑠璃の巻き戻しによる記憶を持っています(ただしヴァルだけはその後に負った負傷で全身義体化→記憶喪失という流れを経ています。また、同時に巻き戻るはずだった珀牙・クズキリは直前に死亡し、ネクロポリスに拾われて神王の体になりました)。 二周目・三周目の序盤は本当に一周目の記憶が正しいのか分からないため、周囲の様子見を行なっていた……のですが、プロローグではヘタ打ってキレた万里にぶった斬られ、本編は沙灯はいないわ変な動きをする連中は多いわで「こりゃ一回なんかヘタあったな……」となおのこと周囲を怪しんでいる、という立ち位置でした。 沙灯の巻き戻しの時の記憶は、もちろん死んでいるので持っていません。 ・ロッセ・ロマ ローマのコロッセウムから。 見るからに怪しいCV子安。 実は最初から最後までずーっと嫁の事しか考えていない変態子安のほうでした。 プロローグでキレてソフィアの首を刎ねたのも、『嫁が命を賭けて巻き戻した世界でアレクも死んで大変な事になってるのに、どうしてこうもヘラヘラ笑っているのか……』という、カッとなってやった的な面の多分にあるものでした。 なので、ロッセとソフィア達が初めて会ったのは、あの調印式のシーンが初めてになります(それまでは、こうなる事がある程度予期出来ていたので会おうとしなかったのです) ロッセが神揚NPC唯一のカタカナ名前、環がキングアーツで唯一の漢字名前だったのは多国籍感を出したかっただけ&PC作成時の漢字・カタカナ名前縛りを無視してもらう先例……という大したことない理由だったのですが、そこそこ深読みする方(特に環)が多くてこちらもしめしめでした。 キングアーツの中に漢字名前の蘭衆を入れたのもそういう理由だけで特に意味はなかったのですが、まあ本編ではあんな事に。 ・環・ジョーレッセ 名前はストーンヘンジ(環状列石)から。 見るからに怪しいCV石田彰……だったのですが、口調がセタさんとダダ被りだったので途中から素に戻しました。 ロッセが嫁命なのに対して、環はアレク命です(ホモじゃないほうで) プロローグで万里をぶった切ったのは単純にアレクに対する仇討ち的な感じです。その後のソフィアをブラスターで打ち抜いたのは、たぶんもうかなり自暴自棄が入っていたんじゃないかと。 なので、嫁についていったロッセと違い、環が敵に回るパターンというのは基本的にありませんでした。ロッセが生きている限りフラグが立たないので。 というか無害すぎて、ヴァルキュリアさんがいなかったら出番すらなくなっていたんじゃないかと。 四話以降の話の案として、『第三国を建国しようとするアレク』みたいな話も考えていたので、それが実現していたら何の迷いもなくアレクについて行っていたと思うのですが……。 その話をやった場合、残り三話じゃ絶対に収拾付かないのと、ガチモードの神揚・キングアーツの双方を敵に回す詰みゲになってしまうのであえなく没になっています。 ●地名について ・八達嶺 ・北八楼 どちらも万里の長城の一部から。 八達嶺長城、などと呼ばれます。 神揚の城塞は、対空・対神術戦を前提にした構造なので、キングアーツと違って城壁の類はありません。 城壁に囲まれて動きが取れなくなるより、機動力を重視してある構造です。横に壁があっても、上から飛行神獣で神術打ち込まれたらアウトですしね。 ・メガリ・エクリシア アヤソフィア大聖堂の古名。大教会の意。 テイルズは関係ないです。 アクション中で、エリクシアとかエリシアとかエクシアとか、とにかくまともに書かれない地名でした。まあややこしいのは認めますけど。 僕も辞書に短縮登録してるからさらっと出せるだけですし。 途中から表記が長ったらしいので、メガリと略される事が多くなりました。 こちらは中世ヨーロッパの石畳の街や城、産業革命頃のイギリス辺りをイメージしていただければ問題ないかと。キングアーツには空を飛ぶ敵がいないので、こちらも対空の備えはそれほど厚くありません。 上空には煤煙の雲が懸かっており、それが滅びの原野の空気を遮断しています。 ・スミルナ=楼=イズミル イスタンブールに次ぐトルコ第二の都市の古名。 現在で言うイズミル。 3話終盤からこの地がキングアーツ・神揚の共通呼称として『イズミル(泉琉)』と呼ばれるようになるのは、ここから取っています。 神揚呼称の『楼』は北八楼ありきでの設定です。 初期案ではどちらも清浄の地で通していたのですが、国が違うのに呼称が同じなのはおかしい、という意味で名前を分けました。 滅びの原野は登場頻度が高くてややこしくなりそうだったので、統一しちゃいましたけど。 ・キングアーツ ・神揚 本作のタイトル、金月/銀陽から。 王と神という対となるモチーフを加えてもじりました。 全土の地図に出てくる各地の名前は適当。特にモチーフはありません。 ●アームコート、神獣について ・ハギア・ソピアー アヤソフィアのギリシャ読み。 キングアーツに古くから伝わる機体ということで、実のところシュヴァリエに限りなく近いアームコートでもあります。ただし現在は度重なる改修で、生体部品部分を失った状態になっていますが。 古強者のイメージとしては、トップをねらえ2のディスヌフ。 外見のイメージとしては、デジモンクロスウォーズのダークナイトモンで書いてます。得物は若干違いますが、カラーリングが黒金なのはその影響。 ・テウメッサ ・ライラプス これは特に七不思議とは関係なくて、九尾の白狐というテウメッサの機体イメージが先行でした。 ネーミングはギリシャ神話の『絶対に獲物を追い詰める猟犬(ライラプス)』vs『絶対に捕まらない狐(テウメッサ)』のほこたて対決から。 ギリシャ神話では神様の物言いが入ってノーカウントになってしまうこの戦いですが、本編ではああいう感じになってます。 ギリシャ語は英語とも日本語とも響きが違って多国籍感ちっくなものが出るので、NPCの機体名にはギリシャ神話由来の名前をちょこちょこ入れています。 ・ヒメロパ ・テルクシエペイア この二体もギリシャ神話モチーフ。外見そのままでセイレーン(二姉妹ver)の名前から取りました。 テルクシエペイアは序章時点で瑠璃の存在を暗示する騎体として、要所要所で出しています(当初は瑠璃出す予定もなかったので)。 ちなみに作中で頻繁に出てくる騎体・機体という表記ですが、『騎』の場合は神獣、『機』の場合はアームコートやシュヴァリエとなっています。 ・アエロー ・オーキュペテー この二体もギリシャ神話モチーフ。 こちらはセイレーンではなく、ハルピュイアから。 ・クロノス ギリシャ神話定番のあの神様。 ただし外見イメージは犬の頭が三つあるという、ケルベロスあたりをモチーフにしております。 時間制御というか干渉能力があるという設定は最初からありまして、時間関係の神様や神話でそれっぽいのがないかなーと色々探したのですが、別に謎解きがメインのゲームというわけではないので最終的に分かりやすさ重視で。 ズルワーンとか候補は他にもちょこちょこありました。 ●人名について ・カセドリコスの兄貴軍団 アレクサンドリアの有名建築物から。 グレコ・ローマン博物館、カーイト・ベイ要塞、ラス・アル・ティン宮殿から取っています。 ソフィア、アレクは上記参照。 カセドリコス兄弟の兄妹仲が割と良かったのは、本編にあまり絡ませないようにするための配慮でした。妹が頑張ってるから任せよう、みたいな。 陰謀とかやったら、収拾つかなくなるので……。 ・ヒサ家 沙灯と瑠璃は前述の通り。 風然(ふうぜん)・ヒサは斜塔関係で、ズールフーゼンの斜塔(ピサの斜塔より傾いている塔)から取っています。 ある意味本作の黒幕。 実のところ、沙灯や瑠璃の巻き戻しの前にももっと大規模な巻き戻しが起きていて、ナガシロ帝や風然はその時の記憶を元に万里を八達嶺に向かわせたり、以降の行動指針を決めていたりします。 ・ナガシロ家 万里には司馬台、黄花という兄がいます。 ともに万里の長城の一部から。 最終話初稿までは名前が出ていたので設定しましたが、最終的に調整の余波に巻き込まれて、結局本編には出ない事になりました。兄妹仲はあまり良くないかもしれません。 ・キララウス少佐 ストーンヘンジの故事に出てくるキララウス山から。 第2話で名前だけ出てくるソールズベリも、ストーンヘンジの近くにある丘が由来です。 こいつも名前をついつい付けてしまったので最後らへんまで残るパターンに。 ・ニキ・テンゲル/バスマル ニキは特にモチーフなく適当に付けてたら、まさかの準レギュ昇格。名前なんて付けるもんじゃないですね。PCに引っ張り上げられたら詰むw ただ何のモチーフがないのも何だったので、名字のテンゲルに関しては万里の長城のテンゲル砂漠長城から取っています。 子分のバスマルは、ニキ繋がりで聖刻のニキ・ヴァシュマールからのもじり。ゴルフのあの会社とは関係ありません。 キャラクター関係はこんな感じになります。 次回からは、本編の感想について。まずは第1~2話の事をやろうかと思います。 何か聞きたい事などありましたら、コメントなどで遠慮なくどうぞ。
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| 2013-12-25 00:00
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